人生9割ハプニング

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ベランダが飛んだ日~台風被害にあった時の対処法~

みなさん、こんばんは!どうも、いもゆりです。

  

今日は「1年経ったから言える話」をさせていただきます。

 

1年前の今日、それはそれは、おぞましい出来事が起こりました。

 

 

風災被害 台風21号上陸

9月4日は、旦那君の誕生日

台風21号がやってくるとのことでしたが、私の住んでる地域は災害が少なく、またどうせ逸れてくれるだろう、と実にのんきにしてました。

それでも、万一に備えて、台風対策にベランダを綺麗に掃除をして、ベランダにあるものは全て室内に入れ、玄関外の植木の鉢類も駐車場内に移動させたり、出来ることはやっておきました。

 

朝はまだ、雨がしとしとだったので、今のうちにお誕生日ケーキを取りに行っておこうと、車に乗りました。初めて注文した旦那君の似顔絵ケーキは、本物の100倍以上イケメンに仕上がっており、それが面白くてにやにやしながら、持ち帰ってきました。

 

誕生日ケーキ

 

「早くこのケーキ、お披露目したいなぁ。今晩、このケーキでお祝いするの、楽しみ!」

 

雨と風がだんだんきつくなってきました。

 

「もうケーキも取りに行ったし、後は家でゆっくり、夜ご飯を作ったりしよう」と、くつろぎながら、家で家事をしてました。

 

14時を過ぎたころ、向かいの家の友達から、我が家の自転車カバーが道の真ん中に飛ばされてるよ、とラインが来ました。

 

「ほんとだ!」

 

窓から確認して、急いで表に出て、カバーを取りに行きました。

その時、風が強くて、少し飛ばされそうになり、

 

「これ、ちょっと、外に出たら危険だわ。」とすぐ、家に引っ込みました。

 

それから10分後、また同じ友達から、今度は、

「いもゆりちゃんちの屋根がめくれてる!」とラインが!!

 

「え!? マジ!? それはやばいわ。うちから見えないから、写真を撮って送って!」とお願いし、送られてきた写真をみて、びっくりしました。

 

パネルが剥がれた屋根

 

「本当だ!屋根のパネルみたいなのが、数枚なくなってる!!」

ちょっと、えらいこっちゃ。

 

どんどん、外が騒がしくなっています。

窓から外を眺めると、あちこちから、いろんなものが飛んできています

 

台風21号、上陸、きたーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!

 

ちょっと、こわい。こんな経験したことない。

危なくて、今は絶対、外には出られない。出ては行けないわ。

早く過ぎ去ってくれーーーーーーーーーー。

ずっと家の中での待機、不安な気持ちでとても長く感じました。

 

2時間後、やっと静かになりました。

 

あぁ、怖かった。窓の外を見ると、我が家の屋根のパネルが数枚地面に落ちているので、掃除をしに表に出ました。パネルを集めて掃除も終わり、

 

「あぁ、やれやれ。大変な日になったなぁ。屋根の修理はしないといけないけど、仕方ない。とにかく夜ごはんの準備をしよう。」

 

ベランダ事件

 気持ちを切り替えて台所に立った時、我が家より北東に住んでる友達から、電話がかかってきた。

 

台風すごかったね。あのね、うちの向かいのYさんのおうちの屋根の上に、いもゆりちゃんちのベランダにそっくりなものが乗っかってるけど、違う?

 

「え? まさか。」

 

急いでベランダを確認すると、ちゃんとあったので、

「うちのと違うわ。うち、ベランダちゃんとあるし。」

 

そう、答えたものの、少し気になったので、

「ちょっと、それ、見に行かせてもらっていい?」というと、

 

「おいで。おいで。うちのベランダからよく見えるから。」と招いてくれました。

 

友達の指さす方向には白い物体が。

「うん! 確かに! うちのベランダとよく似てるわ。

この時はまだ、余裕だった。

 

「しかし、見れば見るほど、ほんと、よく似てるわぁ。」

 

ベランダが屋根に乗っている状態

屋根に乗っかったベランダ

 

ん…?んん……んんん………!?

ちょっと、ま、て、よ、ま、さ、か。

 

その場で、向かいの友達が送ってくれてた、屋根がはがれてる写真を再度みなおす。

 

ない、ない、ない、ない、ないーーーーーー!!!!!!!!!!

 

ベランダが付いていない屋根

 

すっかり忘れてたけど、我が家は、屋根裏にもベランダがあるのよ。この写真の時点で、既にベランダが写ってない。あ、端っこだけ、名残の1本が写ってる!!!

 

えーーーーーらいこっーーーーーちゃ!!!!!!

 

「このベランダ、うちのやわ。」

気絶しそうになりながら、声を絞り出して友達に伝えたけど、

友達は驚かなかった。

 

たぶん、うちのやろ、と思ってたんだろうなぁ。

 

このまま、ぱたんと寝てしまいたかった。

夢であっておくれ、夢で!!!!

 

しかし、これは、紛れもない現実。泣泣

  

こんなところまで飛ぶなんて信じられない。

そのベランダは、我が家の南側についており、我が家を飛び越え、6メートル幅の道路も越えて、向かいのお屋敷へ。そして、そのお屋敷も越え屋根の上にちょこんと着地をしていたのだ。

 

ベランダが飛んだ距離

 

そのお屋敷のさらに北隣のNさんちの奥様が、慌ただしく、瓦を集めておられる。

聞くと、隣の落ちてきた瓦が自動シャッターを直撃して、シャッターが少し曲がってしまったとのこと。

 

これも、うちの責任だ!! うちのベランダがYさんの屋根に乗っかってしまったから、それで、Yさんちの瓦が崩れてNさんちのシャッターを直撃したのだ。

 

どうしよう、どうしよう、どうしたらいいの。

こんな、経験初めて。とにかく、すぐに謝罪に行かなくちゃ。

 

それから、うち、火災保険入ってたっけ?

入ってなかったら、どうしよう!!!

 

火災保険のこと 

火災保険に関しては、私は全く知らず、もっと事前にきちんと調べておけばよかったと思いつつ、実父に確認。確か大昔に一括で支払ってるはず、と当時の領収証を出してきてくれました。

 

火災保険料領収書

 

火災保険に入っていた!! 期限もきれていない!!

 

よかった! とりあえず、保険会社に電話してみた。

この時は、他の保険会社のことは分からないけれど、全然、電話が繋がらない

 

繋がってよーーーー!!! 緊急事態よ!!

 

お詫びにいくにしても、全く流れが分からず、どうしたらよいか、わからない!!!

とりあえず、お詫びの品も買いに行かなくちゃ。

 

お詫びの品

調べてみると、近所の有名な和菓子屋さんも、少し離れたデパートも、どこもかしこも臨時休業でお菓子も買えない、どうしよう。

困り果てた時、ポルトガル菓子のお店が休業も関わらず、電話に出てくださった。

事情を説明すると、すぐに用意をしてくださった。

 

 肝心な時に保険会社の電話が繋がらない

後は保険会社と話がしたい。相変わらず電話がずっと繋がらない。

痺れを切らし、友人の保険屋さんに泣きついた。

 

台風被害に対する保険の話 

保険屋さんから話を聞いて、びっくりした。

 

私は、迷惑をかけてしまったご近所様の損害賠償を保険でまかなえると思ってたんですが、我が家の保険ではおりないとのこと。

今回は台風21号の風災被害であり、不可抗力なことで、そもそも、損害賠償が発生しない法律上いもゆりさんに責任はない、とのこと。

以上からいもゆりさんの家の屋根はその保険で直せるが、よそのおうちはその保険ではなおせないとのこと。

 

「ちがうちがう、明らかに我が家の責任です。それじゃあ、迷惑をお掛けしたおうちの修繕費用は我が家が実費で支払わなければならないのですか。」

 

「いいえ。そんな時のために、皆さん各自で保険を掛けられてると思うので、相手さんがご自身でかけておられる、火災保険で直してもらうんです」とのこと。

 

「これからお詫びに行くのに、申し訳ございません、と謝りながら、そちらの保険を使って直してください、なんて、そんな厚かましいこと、言えないわ。」

 

「言いにくいでしょうが、そこは、がんばって言ってみてください。」とのこと。

 

近隣へ謝罪

本当に地獄です。

我が家の名前と連絡先を書いたお詫びのお手紙と菓子箱をもって、まずは、ベランダを乗っけてしまったYさん宅のインターホンを鳴らしました。

ドキドキドキドキ……。お留守のようです。

 

次にNさん宅へ。

奥さんが出てこられました。

 

本当に心から謝りました。我が家のベランダが飛んで行ったことにより、Nさんのシャッターをへこませてしまったこと。そして続きを言おうとしたら、

 

「何を言ってるのよ。あなたのせいじゃないわ。すごい台風で、不可抗力よ、避けられないことだったわよ。気にしないで。私たちは、子どもたちも巣立ち、お父さんと2人で暮らしてるから、この家もあと10年位住めたらいいと思ってるの。シャッターも、ほら、自動で動くのよ、少しへこんでるけど、問題ないわ。あなたたちは、若くてこれからなんだから、気にしないで。元気にしゃんとして、ね!」

と、信じられないくらい優しい言葉をかけてくださった。もう、涙、涙です。本当に救われました。

 

そのあと何回かYさん宅に行きましたが、その日はずっとお留守でした。

帰ってから、引き続き、保険会社に電話しましたが、その日は結局最後まで電話がつながらなかったです。

 

ほとんど眠ることもできず、翌朝、向かいのYさん宅を窓から見ると、お手伝いさんがちょうど、門から中に入って行かれるところでした。

 

今だ!急いで、Yさん宅のインターホンを鳴らすと、慌ただしく電話を片手に、お手伝いさんが出てきてくれました。

どうやら、工務店さんに電話されてるようでした。

 

電話を切り終わって、

「ごめんなさいね!昨日は一日中この家を空けていて、今朝、来るとね、見てくれる?こんな状態になっててね、もう、びっくりなのよ。ベランダがおちてきちゃって。」と屋根をを指さされるので、

 

「すみません、そのベランダ、うちのベランダなんです。申し訳ございません!!」

 

「へぇ???まさか。おたくの?おたくのベランダ?おたく、ベランダありました?

 

「あるんです。南側についているのです。それが家を飛び越え、道を飛び越え、Yさん宅まで飛んでいったのです。」

 

「ひーーーーーーーーーー!!!それは驚きましたわ。大変どしたなぁ。ちょうど、息子さんが今日、東京からこちらに来られるので、また、ご連絡させてもらいますわ。

 

本当に申し訳ない。生きた心地がしない。

 

お昼ごろ、我が家のインターホンがなった。

Yさんの息子さんと、お孫さんと、会社の部下さんがずらり。

 

怖いよーーーーーーー!!! どんな言葉をかけられるのだろう。とにかく、うちが悪いからどんな言葉も受け止めよう、と覚悟を決めて、と扉をオープン。

 

「家を任せてるHから聞きましたが、いもゆりさんちのベランダが飛んできたということでびっくりしましたわ。

しかし、ほんまによーーーーーー飛びましたなぁ。

 

「本当に申し訳ないです。」

 

「いや、おたくの責任ではありません。風災被害は、色んなところから、色んなものが飛んできますし、お互い、もちつもたれつですわ。また、いつか、うちのものがそちらに行ってしまうこともあるかもしれませんし、そんな落ち込まんといてくださいね。これからも、ご近所付きあい、よろしくお願いします。」

 

とまで、言ってもらえたのです。やさしさに号泣でした。

 

まだまだ、考えて行かないといけないことは沢山あるけれど、こうして、Yさん、Nさんから優しいお許しの言葉を頂けたので、その日は本当に心がほっと落ち着くことができ、昨日食べ損ねた、旦那君の似顔絵ケーキをカットして、笑顔で食べることができたのでした。

 

数日後、友達としゃべってると、

「こないだの台風でさぁ、うち、大変だったんよ!ベランダに置いてたクロックスが飛んでっちゃって片方がどっかいっちゃたの!ショックすぎるーーー。」

 

「そんなん、ぜんぜん、大変じゃない! うちは、ベランダが飛んでいったんよ!!

 

これには、誰も、言い返せませんでした!! 笑笑

 

今回、初めて、台風の被害にあって、今まで知らなかったことが沢山知れて、本当に勉強になりました。

 

災害にあって困ったこと

火災保険に入っているのか、把握してなかったこと。

保険会社の電話が一日中繋がらなかったこと。

結局翌日も繋がらないから、支店に直接かけ、そこでも、電話の繋がらない事故処理係の番号にかけるように言われましたが、本当に困ってることを伝え、なんとか、その支店で電話を受け付けてもらえました。

 

助かったこと

本当に火災保険に入っていて助かりました。

屋根を直すのは、とてつもない費用がかかります。

保険の有難さが本当に身に沁みました。

隣人のやさしさに助けられました。

運が良かったこと

あのベランダが空中分解して道路に散らばり、歩行者にぶつかってたら、とかそんな恐ろしい可能性もあったと思うと、本当に不幸中の幸いでした。

 

今でも、思い出すと、ぞっとするできごとでした。

 

今年は平穏無事に過ごせて本当に良かったです!!!